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【和三盆の豆知識】特別なサトウキビ

和三盆って、お砂糖なのにそのまま食べてもおいしい。

優しい味で、すっと口の中で溶けて、あっという間になくなってしまう。

どうしてあんな味になるんだろう。

 

その答えは、和三盆ができるまでを辿れば見えてきますよ^^

今日は、原料となるサトウキビから研究していきます。

 

 

和三盆は、四国東部(香川県・徳島県)で江戸時代よりつくられている高級なお砂糖です。

原料となるサトウキビも四国の温暖な気候で育てられているんですよ。

沖縄や外国のサトウキビとは違う、特別な品種のサトウキビのみを使ってつくられています。

 

<香川県のサトウキビ(ほそきび)畑>

 

 

 

一般的なサトウキビと比べて細く、背丈も2m程度と小さいサイズのサトウキビです。

その細さから、地元の方は「ほそきび」と呼んでいます。

 

<「ほそきび」と「外国産のサトウキビ」との違い>

 

 

 

砂糖は、サトウキビの絞り汁を煮詰めて作ります。

そのため、より太いサトウキビの方が1本あたりからたくさんの砂糖がつくれるのです。

 

「ほそきび」は、1本あたりから搾れる量が少なく、製糖するにはとても効率が悪いのです。

それでも、この「ほそきび」にこだわるのは、「ほそきび」でないとおいしい和三盆糖ができないからです。

こんなところにも、和三盆のこだわりが隠れていました。

【和三盆の豆知識】和三盆ができるまで

サトウキビの収穫は12月頃。

収穫されたサトウキビが持ち込まれる12月中旬〜3月頃にかけて、製糖所は忙しくなります。

本日は、徳島県にある岡田製糖所さんのもとへ訪問させていただきました。

 

 

<サトウキビを運ぶ農家さん>

 

サトウキビの刈り取りはとっても大変。

さらに、サトウキビは1本で1kgほどあるので、

束にしたサトウキビを積み下ろしするのもとっても大変です。

 

 

<粉砕されたサトウキビ>

製糖所によってやり方は様々ですが、

あらかじめ粉砕しておくと搾汁する機械が壊れないみたいです。

サトウキビはかたいので、そのまま搾ると機械がよく壊れてしまいます。

 

 

<サトウキビの絞り汁>

まだ緑がかった色をしています。

サトウキビジュース^^

 

 

<アク抜き>

サトウキビを煮詰めるとたくさんアクが出ます。

このアク抜きをどれだけ丁寧に行うかが味を左右します。

 

 

<煮詰め作業>

煮詰めていくと徐々に茶色くなってきます。

この間にも出てきたアクは取り除いていきます。

 

<煮詰め作業>

煮詰めが完了したら冷やし釜で冷やします。

チョコレートみたいな色に。

 

 

<白下糖・五味砂糖>

冷やすとこんな色に。

この状態の砂糖は雑味が多く、ザラザラとした食感。

白下糖や五味砂糖と呼ばれています。

 

 

<押し舟>

先ほどの五味砂糖に重しをしていきます。

気の先には石が付いており、重圧をかけることができます。

押し舟をすることで、五味砂糖に含まれている水分と一緒に蜜を取り出せます。

この作業を押し舟といい、和三盆独特の分蜜作業です。

 

 

<抜けた蜜>

押し舟をすると真っ黒な蜜が取り出されます。

この蜜もとってもおいしいです。

 

 

<研ぎ>

丸1日押し舟をして分蜜をすると

白い塊が押し舟の中に残ります。

これを取り出し、再び水分を含ませていきます。

この時に粒子を細かくしていきます。

この作業を「研ぎ」といいます。

 

 

<研ぎ>

職人の技と心がここにこもります。

この「押し舟」と「研ぎ」を繰り返すことで分蜜が進み、白くなっていきます。

昔は、3度繰り返していたため、「和三盆」という名前がついたと言われたそう。

 

「研ぎ」と「押し舟」は手作業による分蜜のため、

完全に分離することはできず、和三盆は糖と蜜が入り混じった状態の

含蜜糖という仲間に分類されます。黒糖などの仲間ですね。

 

 

<天日干し>

 

「研ぎ」と「押し舟」によって白くなった和三盆の元。

これを天日干しにして水分をしっかりと飛ばします。

 

 

<ふるいにかければ出来上がり>

ふるいにかけて細かくすれば和三盆の完成です。

 

 

手間暇がかかった和三盆。値段が高い理由も頷けます。

岡田製糖所様、ご訪問させていただきましてありがとうございました。

今後もおいしい和三盆を作り続けてください。

 

【和三盆の豆知識】和三盆は黒糖の仲間

和三盆って普通のお砂糖とどう違うの?

そんな質問を受けることがあるので少しまとめてみました。

 

砂糖は製糖の過程によって「分蜜糖」と「含蜜糖」に分けられます。

 

分蜜糖は、グラニュー糖や上白糖などのことをいいます。

分蜜糖の特徴は、その成分のほとんどがショ糖で出来ていて、ミネラル分は期待できません。

 

含蜜糖は、黒糖や和三盆糖などのことをいいます。

含蜜糖の特長としては、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル分が豊富なことです。このミネラル分を始めとした不純物により、甘味を強く感じたり、苦味を感じたりします。

 

砂糖は、この2種類に分類をすることができ、和三盆は「含蜜糖」に含まれます。

 

 

砂糖の原料となるサトウキビの搾り汁は、ミネラルをはじめ、様々な成分が混じり合っており、複雑な味になっています。(黒糖も雑味をイメージしてください)

そのため、精製を行い、不純物を取り除いていくことで、純度の高い砂糖が出来上がります。

ただし、不純物の中にはミネラルが多く含まれているので、完全に精製を行ってしまうとせっかく含まれているミネラルも除かれてしまうのです。

 

和三盆糖も、味を整えるために精製を行います。

しかし、手作業で行うので精製が完全にはできず、ミネラルを含んだ程よい味の砂糖に仕上がるのです。

また、煮詰める段階で丁寧にアクを取り除いているので、精製の時に取り除かれた糖蜜(モラセス)も良い味のものに仕上がります。


 

 旭屋出版発行「和菓子」を参考にせとうちラボラトリー作成
※「蜜」の漢字を変換ミスにより「密」にしてしまっております

 


「含蜜糖」と「分蜜糖」の違いは分かりましたでしょうか。
和三盆の一種独特の風味の正体は、サトウキビの品種の他に、「蜜」もキーワードのようです。
製糖所によって、精製(研ぎ・押し舟)の方法や工夫も異なるので、和三盆の味が全然違うことも納得です。

 

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